クリスマスももうすぐ。この頃は風の強い日は特に、日向にいても寒さが身に染みるようになってきました。
駅前や公園など、近所でもクリスマスのイルミネーションを目にするようになり、「そうだ」と以前から気になっていたカトリック夙川教会を訪れることにしました。
阪急夙川駅で降りて、目の前の山手幹線を右へ。緩やかな坂を上がりきると、大きく荘厳な聖堂と、天高くそびえる鐘楼が印象的な、カトリック夙川教会に到着しました。
カトリック夙川教会は、1921年(大正10年)、パリ外国宣教会のブスケ神父が「聖なるロザリオの教会」と命名した、札場筋の小さな家から始まったそうです。その後、ヨゼフ梅木省三氏の設計によるネオ・ゴシック様式の聖堂が1932年(昭和7年)4月に現在の地に完成し、今日に至ります。
1921年が始まりということは、今年はちょうど「聖なるロザリオの教会」の誕生から100年にあたる年。現在の聖堂も完成してから90年が経っているということで、その歴史の長さに驚きつつ、受付で案内をもらい、教会の中を見学させてもらうことにしました。

ほの暗く少し狭い階段を上がり聖堂の中へ。扉をくぐり一歩、堂内に入ると、とても広々とした空間が目の前に開けました。アーチ型のとても高い天井に重厚感のある白壁が作るその空間は、足を踏み入れる前に感じていた緊張感を静かにゆっくりとほどいてくれるような、大きな包容力で満ちているようでした。それはとても厳粛でありながら深い優しさがあるような。圧倒的な開放感があるのに包み込まれる安心感があるような。堂内を見上げ祭壇の前に佇んでいたら不思議となんとなくふわふわとした心持になって、しばらく椅子に座ってぼんやりと時間を過ごしました。
教会で壁に掛けられた彫刻やステンドグラスは、目に見える聖書の絵本のように、信仰を芸術的に表して、祈りの気持ちを膨らませてくれる役割があると聞いたことがあります。装飾を一つ一つ眺めていると、祭壇やランプの意匠も美しく、カトリック夙川教会は、「神と美は一体であるということを具現化した教会」ということを実感することができました。美しい装飾が織りなすあたたかい雰囲気の中でぼんやりとしていたら、だんだんと肩の力が抜けるようで、穏やかに気持ちが和いでいくのを感じました。
聖堂は外観も素晴らしく、建築的、歴史的価値を認められて2009年に「西宮市都市景観形成建築物」、2012年には「兵庫県景観形成重要建築物に指定されているそう。
また、夙川教会の特徴の一つにカリヨンがあります。夙川カトリック教会のカリヨンは、日本最古のカリヨンで、午前7時、正午、午後5時にお告げの鐘を響かせています。カリヨンについてはホームページに詳しい動画も上がっていました。
訪れた目的でもあったイルミネーションですが、点灯はすっかり夜になってからのようで、今回は見ることができませんでした。
とても残念。またいつか、機会があればぜひこの時期の夜に立ち寄ってみたいと思います。

