暑さも和らいできたこの頃。ふと思い立って塩尾寺へ上がってみることにしました。
その日はあいにくの天気で、雨が降ったりやんだりのぐずぐずした空模様。傘を片手に宝塚の駅から甲子園大学方面に坂を上がりました。
しばらく雨続きだったこともあってか、上り坂に沿って流れている塩屋川の水流も、ざぶざぶと勢いがあるように感じます。道は次第に急坂になり、民家も無くなり、甲子園大学も過ぎると、いよいよ、山の入り口へ。

道の左右につゆ草のきれいな青を眺めつつ坂道をあがっていくと、ほどなくして「えんぺいじ休憩所」に到着。標高210mほどにあるこの場所からは木々の向こうに宝塚の街を望むことができました。

絶景を眺めながら、「さて塩尾寺はどこなんだろう…」と、ほとんど塩尾寺に到着した気分であたりを見まわしていると、草むらの中に「えんぺい寺 此より七百米」の道標が。

「あ、あと700メートル…。」「もちろん坂道だよね?」と、当然のことをその道標さんに尋ねてみたりしながら、なんとかその先も坂道を一歩ずつ一歩ずつ。歩みを進めていくと、15分ほどで目的の塩尾寺に到着しました。


塩尾寺は聖徳太子が開祖と伝えられる浄土宗のお寺で、時代の流れとともに荒れ寺になっていたところを、後に復興されたという伝承が宝塚の民話に残っていました。


宝塚温泉の根源とされ、潮泉山の山号を持つなど、宝塚の歴史に深く関係していることが窺えるこの塩尾寺。しかしこんな山の上にあるのでは頻繁に参拝するのも大変だなぁなんて思っていたところ、聞けば地元中学生はランニングで軽々とお寺までの坂を上り下りしているとか。
標高約352メートルにある塩尾寺。今度はもう一度晴れた日に、今日よりももう少し颯爽と歩いて来たいなと思います。


