とある家電量販店に向かう途中、住宅街の一角に立派な鳥居を見つけました。鳥居の外から首を伸ばして中を拝見すると本殿や石碑がすぐ向こうに見えて、その入りやすそうな雰囲気につられてお辞儀をして境内へ。

鳥居の近くにある由来書きを拝読すると、第15代応神天皇が、この地で狩猟され住吉神社の森にて馬の鞍を休められた故事により「地名を安鞍(あくら)、社号を誉田別安鞍住吉神社と称する」と伝承されているとあります。また、船が最高の交通手段であった時代、軍事、交易の基地としてこの地が重んじられ、航海する人達の安全守護の祈願の神社として尊敬されたということが史料から窺えるということも書かれていました。


本殿や八幡神社、稲荷神社とその赤い鳥居など、とてもきれいに整えられています。
入り口の入りやすさとはうらはらに、中に入ると木々に囲まれている境内は、住宅街の中であることを忘れてしまうほど静かで落ち着いた空間になっています。(夏にご参拝の際には虫よけがある方がいいかもしれません。)

古い地図を調べてみると、現在の西宮の南の辺りは、当時海の中だったよう。なるほど、神社の由来にあったように、ここ宝塚が航海に関わるほどに海に迫っていたということが分かりました。また、ご神木らしい大きな木の下にあった手水鉢に「寛文12年」の文字があったのが気になり、こちらも調べてみると、寛文12年は伊丹を含む上方のお酒「下り酒」を、大阪や西宮から江戸に搬送する樽廻船が始まったころのよう。そんな時代背景と、この手水鉢に何か関係があるとすれば、それはとても興味深い話だなと思います。

神社の外には安倉散策マップの案内もありました。気になってきた安倉周辺。散策マップをたどって他の史跡にもまた立ち寄ってみたいなと思います。


