今年の中秋の名月は9月21日でした。この日はちょうど満月で、中秋の名月が満月となるのは8年ぶりのことだそう。
前日の敬老の日、20日は、終日とてもいいお天気でした。翌日のお天気は…と見てみると、21日は夕方から雲が広がり雨もぱらつくのではという予報でした。
21日の月の出の時刻。東の空にはやはり、予報通り空一面に雲が広がっていました。今年は無理かなと、半ばお月見をあきらめていましたが、ちょうど満月になる時刻の少し前から、東の空が明るくなってきたような気がして外に出てみると、いつのまにか雲が切れた空に、ほんとうにまんまるの、とてもきれいなお月様が静かに浮かぶように輝いていました。

月を鑑賞する風習というのは、そもそも中国から伝わり、奈良・平安時代の貴族の間では月を見ながら詩歌を詠む宴が催されたと言われているそうです。江戸時代に入ると、五穀豊穣に感謝する行事と結び付いて、お月見が庶民の間にも広まり、旧暦8月15日の月を十五夜または中秋の名月と言い、ススキや秋の収穫物を供えて美しい月を愛でるようになったようです。
月を見ながら詩歌を詠む…というと、思い浮かぶ短歌にこんな歌があります。
月月に 月見る月は多けれど 月見る月は この月の月
あかあかや あかあかあかや あかあかや あかあかあかや あかあかや月
ともに繰り返しの軽妙さがとても心地よく、覚えて繰り返し声に出してみたくなる歌です。
夜空に浮かぶ満月を見ていたら、五穀豊穣に感謝しながらも、ただただ月の美しさを誰かと共有したくなる気持ちが自然と湧いてきます。短歌にして誰かに伝えることができたらそれは、とても素敵なことだと思います。そのうちに挑戦することができたら、と考えつつ、今年は写真でどなたかと共有できたらと思いながらシャッターをきりました。

お月見には「後の月」と呼ばれる「十三夜」もあります。こちらは旧暦9月13日の月。中秋の名月と合わせて「二夜の月」として眺める風習もあるそう。今年の十三夜は10月18日。また十五夜と同じように、月を見上げることができならなと思います。

